ムラゴ病院視察と施術

KLM航空でアムステルダム経由でウガンダへ

ウガンダで一番のマケレレ大学医学部附属・ムラゴ病院にて各科を視察しました。

歯科のレントゲンの解説をしてくれている若い医師たち

歯科の治療を拝見しました。
泣き叫ぶ子供を母親が押さえつけて、医師がペンチで歯を抜き、それをみせて説明する。そこまで歯を悪くした子供をしかり、綿花をつめて治療終了。何ともシンプルな治療風景でした。(多分麻酔なし)

スパイナルセクション(脳脊髄科)では、指鍼(指で鍼のかわりにツボを調整)の施術を実施することができました。

ウガンダに鍼灸はあるにはあるのですが、高額であることと数が少ないためまだまだ一般的ではないようです。

東洋医学の説明をし、どんなことができるかお話をすると、「痛みの軽減」に興味を示してもらい、施術の許可を頂きました。許可を出したのは、貫禄のある看護師さん!医療制度は日本とはかなり異なります。

施術をさせて頂く患者さんのベッドへ移動すると、右頚から肩、腰から足首まで痛みが持続的に有るとのこと。頭側に廻り肩の堅さを確かめようと、少しベッドを動かすとベッドの下から人がぞろぞろでてきてびっくり!入院病棟のベッドが100床と言っても、1床に一人とは限らず、実際の入院患者数はかなり多いそうです。看護のご家族や関係者を含めるとかなりの数の人が病室にひしめいています。

ふと周りを見渡すと、10人以上の白衣を着たウガンダ人に囲まれ、異様な光景・・・。脈診や経擦をしていると、「何をしているのか」と代わる代わる質問をされました。まずは自己紹介をしてから質問をするという、礼儀の正しさには恐れ入りました。興味津々の様子で突き刺さる視線をいくつも浴びながらも、時差ぼけのお陰か、緊張することもなくいつも通りの施術ができました。

右の関上脈が洪で、脾胃の調整をしました。
使ったツボは地機、委陽、関元(火曳きの鍼)で、終わる頃には痛みほとんど取れたそうで、とても驚かれました。お腹には小腸の手術の跡が有り、硬結をとると痛みが軽減し、関元で高血圧(特に上半身だと思う=気逆)の緩和の為か頭部にいつもと違う感覚を覚えたそうです。

アフリカ人、黒人の施術は初めてでしたが、これまで施術したことが有るアジア人、白人と全く同じ反応で、人種の差はないことが確認できました。入院患者だからか、足がとても虚していて水滞が有ったのには驚きました。アフリカ人のイメージはしなやかな筋肉があり、丈夫な身体をしていると思っていたからです。

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