マケレレ大学・打合せ

1920年代にできたウガンダ最高峰のマケレレ大学(日本でいう東京大学)のSchool of Public Healthの教授と打合せをしました。将来、東洋医学の共同臨床研究などで協力できると良いな〜と思いますが、今回は具体的な事案まではつめられませんでした。薬草(Alternative medicine)を専門とする部署もあるそうで、次回訪問する際はそちらをご紹介頂き訪問しようと思います。

マケレレ大学に勤務するスタッフが、大学の近くで開業しているスクール兼研究所。

彼はムラゴ病院での指鍼の施術を見て関心を持ってくれ、ここで東洋医学のセミナーや授業をすることに、意欲的です。

ウガンダに渡り、東洋医学の教育をしたいという方は、ぜひご連絡下さい!

あしなが育英会・ウガンダ心塾

あしなが育英会・ウガンダ心塾さんを訪問しました。

TERRAIN architectsさん設計の素敵な建築 

あしなが育英会さんはウガンダの優秀な子供たちに、高等教育の機会を提供する活動をされています。3000人ほどの応募者の中から5名が選抜され、日本のほかイギリス、アメリカなどへの留学費用を援助するほか、心の教育などの様々なサポートをされています。

壁に描かれた世界地図が、アフリカ大陸中心なので、日本でいつも見る景色とは違って見えます。世界は見る角度によって見え方が違うことに、改めてハッとさせられました。

ウガンダ心塾さんは、地元の子供たちに寺子屋様の教育を提供されています。

日本とウガンダを繋ぐ地道な活動をして下さっていることに、感謝です!

病院では満足いかない人がいくファミリークリニック(骨接ぎ)

病院では良くならないか、時間がかかりすぎるからといった人が訪れる治療施設(いわゆる骨接ぎ)での治療を視察しました。家族に代々伝わるハーブを使ったマッサージと、この施設オリジナルの固定が肝のようです。

マッサージクリームに混ぜ込む前のハーブ
ハーブを細かく刻んでマッサージクリームにまぜこんだもの
クリニックオリジナル骨折用固定具を外す様子
全て外した状態(むくみと炎症)
患部を洗う様子
マッサージクリームを塗布
マッサージの様子(手技は軽擦法・推法)
固定具を巻く
クリニックの皆さんと

この施設はいわゆる認可を受けた医療施設ではなく、規制からは外れる施設のようです。その為医療施設との連携や紹介制度はないそうで、患者が口コミだけで訪れるのだそうです。

学校等での教育を受ける訳ではなく、家族に代々伝わるハーブを使い手技を伝承して治療をしてきているようです。

ギブス等の固定を草々に外し、包帯を軽く巻いた上にコットンをのせてクッションにし、その上にバランを巻いて緩やかな固定をします。

アメリカやヨーロッパでも固定をしない、または短くする流れとは合致している為、ウガンダの医療機関でガチガチに固定をして寝たきりの患者さんよりは治りが早いのはうなずけます。

但し、治療内容としては残念ながら目を見張るものは無く、手技もマッサージでは軽擦法というもので推拿では推法というもので、ごくごく一般的な手法でした。

このインタビューには、10万シリング(3千円)を要求されました。医師の月給が100万シリングですから、良いカモだったのではないかとも思います。

ウガンダでは黒人以外を「白人」と呼び、それは「金持ち」を意味し、ぼったくりの対象と認識されます。
例えば地元の人が食べる軽食「ロレックス」(卵を平たく焼いてチャパティで巻いたもの)は、定価千シリング(30円)なのに7千シリング要求されました。他の店に移動し、ウガンダ人ドライバーが同行して値段を聞くと、1.5千シリングでした。こんな駆け引きがちょっと面倒で嫌だな〜と思いつつも、視察初日だったため手ぶらでかえるわけにはいかないと思い、お支払いしてインタビューをさせて頂きました。

東洋医学・推拿の話をすると、興味を示され、「やってみせてくれ」と言われたので、「お金を頂きますが」といったら、静かになりました。give and takeではなく、take and takeの思想であること(悪気が有る訳ではなく)を学び、以降は少しガードを固くすることにしました。

とはいえ、大変貴重な情報を頂きました。惜しみなく質問に答え、写真撮影に応じて頂いたBalibawo Nursing Homeの皆さんに感謝します。

Balibawo Nursing Home
Gayaza-Zirobwe Rd
0752-652-857
0788-306-501

ムラゴ病院視察と施術

KLM航空でアムステルダム経由でウガンダへ

ウガンダで一番のマケレレ大学医学部附属・ムラゴ病院にて各科を視察しました。

歯科のレントゲンの解説をしてくれている若い医師たち

歯科の治療を拝見しました。
泣き叫ぶ子供を母親が押さえつけて、医師がペンチで歯を抜き、それをみせて説明する。そこまで歯を悪くした子供をしかり、綿花をつめて治療終了。何ともシンプルな治療風景でした。(多分麻酔なし)

スパイナルセクション(脳脊髄科)では、指鍼(指で鍼のかわりにツボを調整)の施術を実施することができました。

ウガンダに鍼灸はあるにはあるのですが、高額であることと数が少ないためまだまだ一般的ではないようです。

東洋医学の説明をし、どんなことができるかお話をすると、「痛みの軽減」に興味を示してもらい、施術の許可を頂きました。許可を出したのは、貫禄のある看護師さん!医療制度は日本とはかなり異なります。

施術をさせて頂く患者さんのベッドへ移動すると、右頚から肩、腰から足首まで痛みが持続的に有るとのこと。頭側に廻り肩の堅さを確かめようと、少しベッドを動かすとベッドの下から人がぞろぞろでてきてびっくり!入院病棟のベッドが100床と言っても、1床に一人とは限らず、実際の入院患者数はかなり多いそうです。看護のご家族や関係者を含めるとかなりの数の人が病室にひしめいています。

ふと周りを見渡すと、10人以上の白衣を着たウガンダ人に囲まれ、異様な光景・・・。脈診や経擦をしていると、「何をしているのか」と代わる代わる質問をされました。まずは自己紹介をしてから質問をするという、礼儀の正しさには恐れ入りました。興味津々の様子で突き刺さる視線をいくつも浴びながらも、時差ぼけのお陰か、緊張することもなくいつも通りの施術ができました。

右の関上脈が洪で、脾胃の調整をしました。
使ったツボは地機、委陽、関元(火曳きの鍼)で、終わる頃には痛みほとんど取れたそうで、とても驚かれました。お腹には小腸の手術の跡が有り、硬結をとると痛みが軽減し、関元で高血圧(特に上半身だと思う=気逆)の緩和の為か頭部にいつもと違う感覚を覚えたそうです。

アフリカ人、黒人の施術は初めてでしたが、これまで施術したことが有るアジア人、白人と全く同じ反応で、人種の差はないことが確認できました。入院患者だからか、足がとても虚していて水滞が有ったのには驚きました。アフリカ人のイメージはしなやかな筋肉があり、丈夫な身体をしていると思っていたからです。

BODY WORLD 人体の不思議

オランダ・アムステルダムの「ボディ・ワールド」にて、プラスティネーション加工された人体の展示を視察しました。テーマはハピネス【幸福】で、幸福なときの体の反応や、その反対にストレスを受けた時の反応(ホルモン等を含む)について解説がありました。

情報量が多く見応えがありました。

頭部を縦切りに

縫合で分解した頭蓋骨

6つフロアがあり、運動器系、神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系、泌尿器系、生殖器系(胎児を含む)にセクションが分かれていました。

臓器や組織の展示のみならず病気のメカニズムの解説、病気の臓器と健康な臓器の比較、治療に関する展示もあり、迫力が有りました。

医療関係者向けではなく一般の方向けのわかりやすい解説でしたので、多様な方が訪れていました。

骨折糖の治療の為、埋め込んだ人工骨頭やプレート

消化器(口から肛門まで)

喫煙者と非喫煙者の肺

血管(最小毛細血管は血球1つしか通れないものの為、展示不可能)

最後に「自分が幸せだと思う瞬間」についてコメントを書いて、七夕の短冊のように吊るすコーナーが有りました。

アフリカの魔法医

「アフリカの魔法医」という本には、複数部族に伝わるアフリカの伝統医療について、詳しく書かれていました。

ウガンダは歴史的に王国が長く存続したため、「魔法医」といわれる伝統医療が残っているところが有ったようです。

最後の章は「魔法医になりたい」と言う題で、

「キリストは【癒しの人】とよばれ、釈尊は医王と称せられた。現代と未来の医師は、身体の科学に精通するとともに、病人の心に平安と信念を与える人でなければならない。アフリカの魔法医は、身体の科学には習熟していないが、病人の心に平安をもたらすことについては全力をあげている。この点に医療担当者としてみた魔法医の最大の長所が有ると、私は思う。」

と言う行があり、とても心ににこりました。

面白いのは、「魔法医」について研究しすばらしい文章を書き上げられたのが阪大の教授だというところです。

「ドクター・ケニヤ奮戦記」と言う別の本も同じく阪大の医師が書かれたもので、大変読み応えが有りました。
当時の医療はまさにアドベンチャー!
アフリカに果敢に渡り、地元の人の信頼を勝ち得た大阪の医師はとても大胆で素敵だと思いました。

50年くらい前のお話ですので、現在どのくらい当時の様子が残っているのかを確かめに、来週よりウガンダへいって参ります。