花粉症・アレルギー・免疫反応について

空気清浄機

今年はきついと言われている花粉症、あなたは大丈夫?

1. 花粉症をはじめとする「アレルギー」って何でしょう?

人間の体は、細菌やウイルスをやっつけようとする抗体を作っています。これは正常な免疫反応ですが、同じ抗体を作ってもそれが過敏に反応することをアレルギーと言います。アレルギーは、その原因物質(抗原)に対する反応(感作)がある程度のレベル(閾値=いきち)まで達しないと症状は出ません。つまり卵アレルギーの人は何度か卵を食べ閾値まで達したときにアレルギー症状を生じます。花粉症の場合も花粉に感作され、閾値に到達しないと出ないわけです。元々アトピー性皮膚炎や皮膚の弱い方はその閾値のレベルがかなり低いので、それだけ発症しやすくなります。アレルギーは、すべての人がなるわけではありません。過敏な体質の人が何らかの原因物質に対して感作されて一度反応するとそれが続くのがアレルギーです。喘息、鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎などがある家系の方や、IgE抗体を持っている方はアレルギーになりやすいと考えられています。

2. 東洋医学での花粉症の治療の考え方

「花粉症」は上で述べたように西洋医学の概念ですが、東洋医学では花粉症によって起こる様々な症状はその人の「素因」つまり体質に関係していると考え、そこへ働きかけます。

具体的には

①春(肝の季節)に起こるので→「肝」の失調を整える

②「肝」の不調をバックアップする「腎」の働きを高める(腎虚の人など)

③夏季などに暑湿の邪を感受してすぐに発病せず邪が体内に潜伏していたものに風寒・風熱などを感受し発病(「伏暑」という)した場合→その邪を取り除く

といったことを、その方のその日のお身体の状態をみて、オーダーメイドで治療方針を組み立てて行います。

*症状が緩和しても、体質は完全には改善されていない場合があります。

*SHANTIでは施術中に花粉やPM2.5などの粒子がお客様の閾値を超えないように、最新の空気清浄機を導入しました。サロン内では安心して、マスクを外して寛いでくださいね。

3. 自分でできる花粉症対策

アレルギーは、原因物質となるもの(アレルゲン)を食べたり、接触しなければ症状は出ません。また安易に鎮痛剤を内服しているとじんましんや食物アレルギーを発症しやすくなります。体調の悪い時に生じることが多く、嗜好品の摂取や趣味で使うものが原因のことが多いため、バランスの良い食事を心がけ、十分な睡眠をとり、健康的な生活を心がけましょう。

具体的には閾値を超えないよう、花粉などのアレルゲンの付着や吸引をなるべく少なくします。完全に防御できなくてもマスクやメガネ、帽子、ナイロンの上着などを使用し、帰宅時にはうがい手洗い、顔洗い、できれば目と鼻を洗うなどをしてみてください。

「閾値をあげる」ことが根本的な対策です。

西洋医学の「花粉症」に関する情報の参照元: https://f-sanno.kouhoukai.or.jp/infor/news/316

東洋医学の秘密その3・五臓の病症と食べるお茶飲み比べ

「東洋医学の秘密」シリーズ第3弾です。
今回は五感の「味覚」、食べることを通して、自分の体を知ってもらえたらと思い、企画しました。

東洋医学では五臓(肝・心・脾・肺・腎)がどんな性質を持つか、前回のおさらいをして、調子を崩すとどんな症状が出るのか、ただお話を聴くのではなく参加者の皆さんと相談しながら一緒に考えます。

東洋医学では体が必要としているものを「美味しい」と感じると言われています。五臓それぞれに対応する「食べるお茶」を作って飲み比べます。アセスメントテストで自分はどの臓のタイプかチェックし、その結果と美味しいと感じたものが一致するか、体験してみましょう。

*擂茶(れいちゃ=擦って飲むお茶)の日本唯一の専門店・松茶商店様にご協力いただき、アドバイスをいただきながら皆さんに五臓別の擂茶を作って飲み比べをして頂くという特別コラボ企画です。このお茶は客家(はっか)という民族が長く愛飲してきたもので、中医学的には「生津止渇、清涼解暑、消痰化気、健脾養胃」などの効能があるとされます。五臓の脾のタイプの方にいいお茶のようです。これに他の四臓を補う食材、例えば枸杞、黒豆などを擦って混ぜて飲み比べる、松茶商店様初の試みです。

多少時間が押す場合があります。21時になりましたら自由にご退席下さい。

対象:サロンのお客様、施術者、医療従事者、東洋医学、客家擂茶に興味がある人や愛飲者。病気じゃないけど元気とは言い切れない人。
内容:
 ①五臓の概要
・肝・心・脾・肺・腎とは?(前回のおさらい)
・それぞれの症状はどの臓の不調か一緒に考えます
 ②五臓タイプチェック
・自分はどのタイプか見てみましょう
 ③五臓別客家擂茶作り体験
・飲み比べて美味しいと感じたものと、チェックの結果を比較
・客家擂茶販売(希望者は購入可)
 ④質疑応答と次回のご案内
価格:3240円(税込)
*五臓別客家擂茶(ここでしか飲めません!)試飲代含む
申込:参加ボタンをクリックするかメールにてお知らせください。
 info@shanti-ctm.com
準備するもの:筆記用具
定員:10名さま

気流LABO インタビューレポート

東洋医学の健康観「気を流す」「気の流れを良い状態にする」=「気流メソッド」を研究・開発し、広く発信していくためのLabo(ラボ)。 http://www.kiryu-bws.jp/

気流LABO

主宰の島田夫妻にお話を伺いました。

島田 淑子(すみこ)さん:鍼灸師・美容師・国際中医薬膳師・調理師
日本かっさ協会・東洋医学ライフクリエイティブ協会会長

島田 淑子さん

鍼灸院、病院、エステサロン、大手化粧品メーカー研究所勤務を経て2005年都内にサロンを開院、院長に。中国古来の療法を独自にアレンジした「島田流かっさマッサージ」を開発し「日本かっさ協会」を設立。2014年北鎌倉に「気流LABO」をオープン、東洋医学を柱にした生活全般のプロデュースを行う。
• 著書は10冊以上あり、「かっさマッサージ」(KKベストセラーズ)は日本初のかっさ本、「魔法のかっさプレート」(永岡書店)は17万部のベストセラーに。
• 低糖質・発酵・薬膳を取り入れた「気流メソッド」を考案。

日本かっさ協会  http://j-kassa.jp/ 

島田 力(つとむ)さん:鍼灸師
東洋医学ライフクリエイティブ協会理事、日本かっさ協会名誉理事

島田 力さん

北海道大学文学部史学科東洋史専攻で学んだあとに、父・島田隆司氏(前日本伝統鍼灸学会会長)の影響で東洋医学の世界に。鍼灸師資格・教員資格を取得後、複数の学校で鍼灸教育、附属治療院での治療などを担当。アメリカにおける鍼灸教育の現状を視察した後、千葉県松戸市のあおぞら診療所において、医師とともに在宅における鍼灸臨床に取り組む。現在、鍼灸治療の他、東洋医学普及のために幅広く活動中。

• 東洋療法学校協会編「東洋医学概論」分担執筆。
• 糖質オフ食を実践し、50代で始めた趣味のマラソンは4時間を切るのが当面の目標。

東洋医学ライフクリエイティブ協会 http://www.kiryu-omlca.jp/

北鎌倉からほど近い、閑静な場所に佇む素敵な木造のカフェ「気流LABO」にてお話を伺いました。可愛いワンちゃんRYU君がお出迎えしてくれました。
http://www.kiryu-bws.jp/labo/#access

島田淑子さんお手製の低糖質スウィーツ・大豆粉のシフォンケーキを頂きました。美味しい低糖質パンやスイーツのためにオリジナルの大豆粉を開発してしまうほどこだわったというその食感は、スウィーツ好きの私も大満足の上品なお味でした。

大豆粉のシフォンケーキ

ご夫婦が健康の基本と考えているのは、まず食。そのベースとして重視しているのは低糖質、発酵、薬膳です。食だけでは難しい場合にはセルフケアとしてかっさやお灸、こじれてしまった場合には鍼灸の助けを借りるという具合です。自分の健康はひと任せにしないで自分で取り組むべきで、そのお手伝いをするというスタンスです。

食:生活習慣病のかなりの部分が食と関係しているのはまぎれもない事実だと考えていらっしゃいます。以前は玄米菜食を実践されていたのですが、むくみや夕方の低血糖症状などに悩まされ、5年前にふとしたキッカケで試してみた低糖質の効果を実感されたことと、その面白さに取りつかれて徹底的に学ばれた発酵が食の中心となっているとのこと。東洋医学なら薬膳では?と思われるかもしれませんが、薬膳を日常生活に取り入れてもらうには結構ハードルが高く、効果を実感してもらうまでに時間がかかることから、低糖質・発酵食を入口にすることを提唱されているそうです。毎日のことですから美味しくないと続けられないので、試行錯誤を繰り返し、奥様の淑子さんが美味しく簡単な低糖質パンやスイーツ、発酵のレッスンを指導されています。ご主人の力さんはマラソンにチャレンジし、低糖質・発酵食の有用性をご自身の体で確認していらっしゃいます。ご夫婦での東洋医学のコラボレーション、憧れます!

かっさ:2500年前から中国で行われてきた「刮痧(かっさ)療法」が原点で、専用のプレートで皮膚の経絡や反射区を擦って刺激し、毛細血管に圧を加え、血液の毒を肌表面に押し出し、経絡の流れを良くするというものだそうです。「刮(かつ)」はけずる、こするという意味で、「痧(さ)」は動けなくなって滞っている血液のことを指します。淑子さんは中国の真っ赤になるような補法とはまったく異なる施術方法を、試行錯誤の上確立し、日本で初のかっさの本を出版されました。この本は本家の中国でも認められ、翻訳出版されているとのことで、日本でかっさが広まることに多大な貢献をされたということになります。施術のみならず、セルフケアの指導や施術者の育成も行っていらっしゃいます。まだちゃんとした「かっさ」を受けたことがない私は、興味津々です。次回の訪問時には、かっさの予約をさせて頂きたいと思っています。
https://j-kassa.jp/know/

鍼灸:かっさでスッキリしない不調などを主に扱うのが鍼灸で、ご主人の力さんが担当されています。東洋医学の専門学校で教えられている「東洋医学概論」の教科書作りに携わられた先生直々に治療をしていただけるというのは、大変貴重なことです。ご自身もマラソンランナーでいらっしゃいますので、スポーツを楽しまれている方に適切なアドバイスをしていただけます(私も今年ホノルルマラソン初チャレンジするので、色々教えて頂きました)。ご主人の密かな夢は、私の「東洋医学メディカルツーリズム構想」とリンクする部分があることがわかり、インドのアーユルヴェーダ・アシュラムのお話で盛り上がりました。この件についてはいずれまた、ご紹介できればと思います。
(詳細はこちら )

緑豊かな町の素敵な空間で、美味しいスイーツをいただきながら、大変興味深いお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。関東においでの方は、LABOのスケジュールを確認の上、ぜひ一度ゆっくり訪ねてみてください。いつか大阪でも、島田夫妻のお話を伺える機会が提供できるとといいなあと思います。

ご紹介くださいました、関西医療学園の戸村先生、ありがとうございました!!!

統合医療研究所では、世界各地に根ざした伝統医療を視察し、インタビューやレポートを行なっています。取材を希望される方は、お知らせ下さい。